さよなら、はてなハイク。

フリーランスwebデザイナーとして独立した当初、僕はひたすら雑談に飢えていた。
ベッドの隣がパソコンデスクという、通勤時間、徒歩一歩の環境。
24時間、たった1人で仕事をしていた。
2ちゃん(当時)のweb制作板に入り浸っては、グチやらフリーランス論なんかをぶっていたが、当然ながら常にレスをもらえるとは限らない。レスがもらえた時の嬉しさは半端なかった。
まだ本格的に流行始める前のTwitterもやってみたが、壁にむかって呟いているような虚しさがあって、すぐに挫折した。

 そこでたどり着いたのがはてなハイクだった。Twitterと違って、「お題」があって、それに対しての投稿を行う。直接レスはなくても、はてなスターがもらえて、承認欲求が満たされた。何でも呟いていい=逆に言えば、何を言えばいいかわからないTwitterと違って、なんかしらお題が流れてるので、それに対して思いついたことを呟けばいいというスタンスも、とっつき安かった。

 徐々にスターやレスをしあう人たちが増えて、なんとなく仲良くなって、オフ会なんかも行くようになった。
調子にのってid:take-itだけど、Dr Pepperがちょおうめぇので100本飲んでみる。とかやってみたり、(いい意味での)個人いじりがあって、一部殺伐とする部分もあったけど、和気藹々とした雰囲気の方が強いコミュニティだったと思う。
カミナギハヅキというbotなんかもいて、なかでも天気予報のめりもなんかはアイコンもかわいいし、すげー好きだった。

 Twitterだと「ドロリッチ」なんかが流行ったけど、はてなハイクでも「ロールちゃん」という菓子パン(と思ったらサイト見たら「洋菓子」だそうだ)が定番のお菓子として流行ってたり、アイコンが左サイドバーに並ぶ仕様なので、Users欄のアイコンの並びから読み取るなんて遊びもできた。

Twitterと違ってホーム画面は全ユーザー同じなので、調子にのってpostしまくったりレスしまくったりしてると荒し状態になってしまい、2ちゃんのヲチスレで名指しでウザいとか言われたりしたのもいい思い出だ(正直すまんかった)。

迷惑をかけるようなこともあったが、好意的なレスなりスターなりのフィードバックもあるので、「これって『面白い』って思ってもらえるんだ!」とわかるようになったのも、はてなハイクのお陰だった。
あまりコミュニケーションに自信がなかった僕が、安心してバカができる場所だった。「嗤われる」じゃなくて、「笑ってもらえる」場所。単に話し相手がいるという以上に、安心して冗談を言って、笑ってもらえる場所があるというのは、本当に嬉しかった。

 

おばけアイコンができたのも、ハイクがきっかけだった。
当時、丑年で、

f:id:take-it:20181119231001j:plain

こんなアイコンを使っていたんだけど、たしかこの投稿「思ったよりも下部が卑猥 - 怒られそうなことを敢えて言う - ʕ •ᴥ•ʔ<だ」が元で、もう一人レスをつけたユーザーが「上の部分が顔に見える」というので、ちょちょっとFireworksでいじって、おばけにしたのだ。
おばけなのは、キャラクターにするのに、おばけが一番楽に描けたから、という安易な理由だ。

2009年にTwitterが流行りだしてから、ハイクにはあまり顔を出さなくなった。
ハイクで仲良くなった人たちもTwitterを始めだし、コミュニティがそのまま移ってきたのと、Twitterでのwebクラスタとのやりとりにハマったのもある。
当初は苦手だった「何でも呟いていい」というTwitterが、気楽になった。
自分でタイムラインを作れるTwitterと違って、嫌なユーザーやスパムも目の当たりにしなければならないハイクは、一年に一度、ふと思い出したようにポストする程度になった。

だから、もう、ハイクをやらなくなって8、9年以上経ってしまう。
それでもやはりはてなハイクがなくなってしまうと、さみしい。
たしかにもう行かないかもしれない、だけど、子供の頃、大好きな友人達とよく遊んだ公園が突然なくなってしまうような、どうしようもないやるせなさ。
たしかに今はTwitterFacebookで事足りている。
ビジネスとして考えても、収益化が難しいであろうはてなハイクが、生き残るすべはないのかもしれない。

ただ、僕のネット人生の中で、とてもとても大切な場所だったのは間違いない。
ありがとう、はてなハイク。そして、さよなら。

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katsuse.hatenablog.com

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b.hatena.ne.jp

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b.hatena.ne.jp

 

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